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愛しのAssiniboine 2日目 [スキー]

朝6時に起きると、テントの内側に霜がびっしりと付いていた。
外の気温はマイナス13度、テントの中はマイナス2度。
寝袋はNanga Swellbag 630DXとPuromonte EL150を2重にして、スキーパンツとソフトシェルを着て寝たら、寒いどころか寝汗をかいた。
テントの霜に振れたNangaは、ベタベタしている。
凍結防止のために一緒に寝たナルゲンボトルの水、卵は無事だ。

朝食は"Fork in the Trail"というバックパッカー向け料理本の中から、”ブルーベリーオレンジケーキ”とやらを作ることにした。
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美味しいけど「ゴミが出る、手間がかかる、満腹感が今ひとつ」等の理由から、朝食には向かないかも。

本日は約4kmのMeadow(湿地帯)を歩き、Passを通ってAssiniboineの麓にあるキャンプ場に泊まる予定。
MacBrienキャンプ場を8時に出発。
日中の日差しで緩んだ雪が、夜の寒さで固くしまり、非常に滑りづらい。
100m進んだところで、黒のボーダーコリーが「わんわん」と尻尾を振り元気よく近寄ってきた。
Meadowに脇にひっそりたたずむWarden(公園管理人)小屋から、飼い主の女性が顔を出していた。
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挨拶をすると、
「水はある?無かったらあげるわよー」と言ってくれた。
水が貴重なのは小屋泊まりでも同じなので、もらって良い物か躊躇したが好意に甘えることに。

8畳くらいの小屋にはテーブル、作り付けのベッド、キッチンという非常にシンプルな作り。
そして薪ストーブのおかげで中はホカホカだった。
もう一人女性と一緒にクロカン板で昨晩この小屋に到着したそうで、二泊するとのこと。
昨晩、女性の声が聞こえた気がしたのは気のせいではなかったのだ。
ナルゲンに水を注いでもらうと、
「Happy Easter!」といって、LINDORの卵型チョコレートをくれた。<-美味しかった〜!
ふと小屋の窓から外を覗くと、なんとAssiniboineの頭がひょっこり見える。
昨晩泊まったキャンプ場は見晴らしゼロだというのに、Waden小屋は良い場所を陣取っている・・・

犬の名前はJake。
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Wadenにお礼を告げて我々が出発すると、Jakeはしばらく後を着いてきた。
ひたすら広いMeadowを自分の庭のように駆け回っていた。

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<キャンプ場のトイレ>


平らなMeadowを抜けるとPassまでは300mの高度を上げる。
登りに備え、お昼にした。

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<塩バターコーンラーメン餅入り!>


Chic Scottの本によると、谷の左側を通り、1つ目のBandはColの左から、その後に現れる2つ目のBandは右側から抜けるらしい。

しかし主要な分岐にサインがあるのみで、夏のルートも雪で覆われて不鮮明。
唯一、雪にうっすら馬の足跡のようなものがあったので、それを目安に進む。※1
あれが本当に馬の足跡だったのかはわからない。
けど行く先々で現れ、目印になったのは確かだ。

一度急な所を登っては行き詰まり、下ってルートを探して・・・を繰り返す。

急な場所を登ったとしても、それがChic先生の言う1つ目のBandかもしれないし、そうではないかもしれない。
せめてもう少し精度の高い地図があれば良いのだけど・・・
(カナダは5万分の1しかない)

気温も上昇し、喉が渇いて仕方が無い。
もらった水も飲み干してしまったので、斜面の途中で水を作る。

木々の間を迷走しながら、ようやく2つ目のBandらしき場所に出た。
1〜1.5mくらいの段だが、斜度が急なのと雪の多さにどう登ったらよいのか思考が止まる。
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私がはじめ切り込み隊長で突撃したが、全く歯が立たなかった。
しもやんが雪を崩しながら足場を作ってくれたので、どうにか上がることができた。

2つ目のBandを越えると、Passまでは斜度も緩くなる。
ようやくPassらしき辺に着き、前を向くとAssiniboineが見えた!
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前の丘を越えれば、あと少し!

・・・しかし丘を越えたところで、再び丘が現れた。
それを越えればAssiniboine Lodgeが見えるのはわかってはいたけれど、足のマメも気力も時間的にも厳しくなっていた。
なので1つ手前の丘の麓であえなくビバークをすることに決定。※

夕飯はBackcountry pantryのシチューとOutback Ovenで作ったくるみパン。
このシチューは、このシリーズの中では美味しい方だった。

今日は頑張って整地したので、寝心地が良い。
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※1 馬が通るルートがあるので、あながちデタラメという訳でもない。
※2 国立公園内はキャンプ場以外にテントを張ることは禁止されている。今回は緊急措置。
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